在留申請に係る手数料金額が10月から改訂(値上げ)されます

改正入管法が2026年5月29日に成立し、6月5日に公布されました。
これにより技能実習生や特定技能外国人など在日外国人の在留資格の申請手数料が改訂(値上げ)されます。
今回改正された入管法では手数料金額の上限が「1万円」から「変更・更新申請は10万円、永住許可は30万円」へと大きく引き上げられました。法律では上限金額の改訂のみであり、実際の手数料金額は今後制定される政令で定められる予定です。

2026年7月3日〜8月2日の期間で、入管庁よりパブリックコメントの募集が発表され、その際、政令案が示されました。

予定では、2026年10月1日の申請受付分から適用となり、現在まで変更許可・更新許可とも一律6000円(オンライン申請の場合には5500円)であった手数料が、10000円~70000円前後に大幅値上げされます。在留期間が1年の場合には33000円(オンライン27000円)、3年以上5年未満の場合には64000円(オンライン56000円)とする案となっています。
永住許可については、現行10000円のところ20万円への引き上げ案が示されています。
ちなみに母国から呼び寄せる「認定」申請については受け入れ側での費用がかからないため今回の改訂案の対象外となります(母国でのVISA申請の際に本人が費用を支払い)。

今回の政令案での大きな変化、ポイントは、下記の2点といえるでしょう。

  • 現在まで変更・更新申請においては、在留期間によらず一律の手数料額となっていましたが、これが在留期間が長くなるほど金額が高くなる構造に変わります。これを「段階制」といいます。
  • 金額の引き上げ幅が大きく、企業であれ本人であれ、支払う側の負担が今までより明らかに重くなるといえます。これを政府は「受益者負担」と説明しています。受入れ外国人が年々増加しており、日本語教育の充実や多言語相談窓口の整備、在留カードシステムのDX化など共生社会の基盤整備のために外国人にも相応の負担をしてもらう必要性を説いています。

在留期間による手数料額の設定は(「段階制」)、長い期間の在留期間が交付される外国人ほどその受益が大きいともいえ、合理的な変更と考えることもできるでしょう。また、長い期間の在留期間の手数料ほど年平均の単価が安くなっていることからも、長期滞在を目指す外国人にとっては納得感が得られやすいかもしれません。諸外国の手数料額と比較すると、日本の手数料額が安すぎたという側面もあります。

しかし、今回の引き上げ幅は相当大きく、性急な感触を抱かざるを得ません。受入れ企業や在日外国人へのネガティブなサインとなりかねないとの危惧も感じます。
今後、手数料金額が定められる正式な政令が出ましたら、またご報告いたします。